茅ヶ崎映画祭で監督を務めた作品が上映される 山本 康士さん 菱沼海岸在住 34歳
○…茅ヶ崎映画祭で6月12日、監督を務めた映画「マカリス」「Fa(r)ther」が茅ヶ崎館で上映される。「マカリス」はアメリカと日本で死生観が異なると感じたことをきっかけにできた作品。「Fa(r)ther」はコロナ禍でリモート通話アプリを使い、遠隔で撮影した。「心理描写を描いたものが得意。心を深く表現し、メッセージが伝えられるのはダークなストーリー」と話す。
○…生まれも育ちも湘南。幼稚園時代からレゴで遊び「物づくりが好きだった」。スター・ウォーズを繰り返し観ていた映画好きの少年が、中学1年生の時にアメリカ映画「グラディエーター」と出会う。それまでの映画好きから「監督になりたい」に変わった。「心を動かされたように自分もそんな映画を作りたい」と高校卒業後に単身渡米。ハリウッドに近く、映画を学べるカリフォルニア州立大学ロングビーチ校に通った。
○…予算が厳しかったこともあり、限られた機材の中で「ゼロの状態から作り出し、いかにいいものが作れるか」という能力が身につき、今でも生かされる。「あの大学でよかった」と振り返る。卒業後は約1年半、「サーフィンが盛んで茅ヶ崎に似ていた」というハンティントンビーチに住み、映画作りや岩井俊二監督映画の編集スタッフとして働いた。
○…帰国後はフリーを経て7年前に会社を立ち上げた。広告動画の撮影・編集をやりつつ作品を手がけている。ここ2年はコロナ禍で映画業界が苦しい立場に立っていることに「日本ではなくなってもいい存在と思われているよう」と胸を痛めている。同祭は「久々に開催できる映画イベント。感染対策もしているのでぜひ参加してほしい」と話した。
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