市内菱沼在住で、東京五輪の聖火ランナーを務めた藤崎直哉さん(37)が7月15日、市立小和田小学校を訪れ、子どもたちにトーチを「お披露目」した。
藤崎さんが現在、同校の近くに住んでいることから「子どもたちにスポーツや五輪の意義について伝えたい」と実現したもの。藤崎さんは午後の授業時間を利用して1〜6年生の教室を回り、児童にはトーチに触ってもらうなどした。
最後に訪れた教室の黒板には「藤崎さんありがとう」のメッセージが掲出されるサプライズも。6年生の立澤錬君は「トーチは思っていた以上にきれいで、大きく重かった。自分もバスケットボールをやっていて渡邉雄太選手のファンなのでテレビで応援したい」と話した。
デュアスロンで活躍
藤崎さんはランニングと自転車ロードレースを組み合わせた「デュアスロン」の選手として活躍し、日本代表として世界選手権に4回出場した。
デュアスロンは五輪競技ではないため出場は叶わないが「アスリートとして自国の五輪に何かのかたちで関わり、長くサポートしてくれた地域の皆さんに恩返ししたい」と、聖火ランナーに応募した。
しかしコロナ禍を受けて五輪は1年延期に。今年6月28日に予定されていた聖火リレーも直前で公道走行の中止が決まり、藤沢市辻堂神台公園でのセレモニーと「トーチキス」だけになってしまった。
「がっかりした気持ちもあった」というが、会場では他のランナーと話をする時間があった。
特に聖火を受け取った平昌五輪のショートトラック日本代表の齊藤仁美さんとは「共感する部分も多く、大きな刺激を受けた」という。
「実は30代後半を迎え、競技の第一線から退くことも考えていた」と藤崎さん。しかしこの日の子どもたちの笑顔や励ましに「大きな力をもらった」という。
「スポーツには言葉には出来ない何かを伝え、人の気持ちを変える力がある。今日の経験が、子どもたちにその何かを残すことになればうれしい」と話していた。
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