キリンビバレッジ湘南工場 環境保全に貢献 平成23年度の県功労者表彰を受賞
キリンビバレッジ(株)湘南工場(寒川町倉見1620・従業員数348人)がこのほど平成23年度神奈川県環境保全(大気・水・土壌関係)功労者表彰を受賞した。同工場環境安全室長の古瀬弘司(ふるせこうじ)さんに環境への取り組みを聞いた。
公害防止や環境保全活動へ功績のあるものに贈られる同賞。今回は県内で3団体が受賞した。
同工場は昭和48年に設立。自社ブランドである「生茶」や「午後の紅茶」など41品種のペットボトル商品を生産している。古瀬室長の話によると、生産する上で品種を切り替える際、液体が混ざらないように機械を洗浄しなければならないが、そうした洗浄液などの見直しを図ることでコスト削減、さらには化学物質の削減に繋がっているという。「工場の従業員がムダを省こうという気持ちで改善を行っていることが、化学物質の前年対比4%減も実現している」と話す。
また、CO2排出削減に関しては積極的に設備投資を行い、平成16年に発電機を導入。現在は同工場の年間消費電力の3分の1(2000kW)をまかなっている。平成20年にはボイラー燃料を灯油から天然ガスに100%切り替え、これにより年間合計約4500tのCO2削減を実現した。
そのほか、製品を作る際に出る茶葉やコーヒーのかすを堆肥にリサイクルするなど、廃棄物ゼロも達成。近年では、資源の節約に目を向け、ペットボトルの軽量化を図るなどさまざまな取り組みを行っている。
「積み重ねが評価に」
現在は日本経済の不況もあり、設備投資を積極的にできる状況ではなくなった。しかし工場設立から38年経ち、老朽化している部分もある。「今後、老朽化による設備入れ替え時には省エネルギーを念頭に置いた設計をしていく必要がある」と古瀬室長。「常日頃から工場全体で省エネや環境への取り組みを行ってきました。特に環境については企業のコンプライアンスだと強い想いで取り組んでいます。受賞はこれまでの積み重ねが評価されたということ。大変ありがたいことだと思います」と話した。
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