12月10日に北部公民館で行われるクリスマスコンサートで演奏する 羽賀 ゆかりさん 宮山在住
「ピアノは私を映す鏡」
○…北部公民館で12月10日に行われる「クリスマスピアノコンサート」。本格的な音楽に触れて欲しいと、毎年ピアニストとして曲を届けている。「今年の1曲目は『主よ、人の望みの喜びよ』。これは賛美歌として使われる曲です。東日本大震災の犠牲者への祈りを込められれば」と話す。
○…ピアノを始めたのは5歳から。以来「音楽に関わっていたい」とぼんやりしたビジョンはあったそうだ。はっきり進路を意識したのは中学生の時。通っていた旭が丘中で先生が生徒によるミニコンサートを開いてくれた。それに奏者として参加し「人に聴いてもらうっていいなと思いました」。ピアノが好きで歌が好きで、何より『音楽』そのものが好きだった。高校を経て、国立音楽大学に進学。在学時代からピアノ講師としても活動をはじめた。
○…現在はピアノ教室のほか、2〜3年に1回ソロリサイタルや海外のオーケストラに招聘されピアニストを務める。来年3月にはウクライナでコンサートが予定されているという。「海外の人は反応がストレート」。怖い場所だと言いつつも「最高に勉強になる」と楽しそうだ。「言葉が通じなくても、自分の意思をしっかり持って演奏すれば、私自身を分かってもらえるんです」。ピアノは自分を表現する一番の手段。「だからこそ良い音色を届けないといけないんです。そうしないと、私が良くない人間になっちゃうでしょう?」と冗談めかして笑う。声に抑揚をつけて流れるように話す姿は、まるで音楽を奏でているかのようだ。
○…合唱団の伴奏も務め、その素地があって町内3中学の合唱コンクールに審査員として参加するようにもなった。趣味の茶道は、立ち振る舞いが舞台に通じるという。全てがピアニストである自身の経験に繋がっている。「ピアノは私を映す鏡なので、いつも磨いていないと」。常に現状に満足せず、練習を重ね、さらなる高みをめざし続けている。
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