振り込め詐欺被害 3カ月で12件発生 還付金手口の増加目立つ
茅ケ崎警察署管内(茅ヶ崎市、寒川町)で、振り込め詐欺の被害が増加の一途を辿っている。同署によると、2012年の被害件数は7件だったが、13年は31件に。そして今年は3月末現在ですでに12件の被害が確認されており、これは昨年同時期よりも9件多い。被害者は女性の高齢者が多く、被害総額は約2670万円にのぼっている。また、神奈川県全体での被害も増加傾向にあるという。
こうした状況に対し、同署ならびに県警はポスター配布などを通して啓発活動に取り組み、被害防止に努めている。3月からは、高齢者の預金通帳に子どもや孫の連絡先と合言葉の記入欄をスタンプで押す「絆通帳作戦」を開始。これは、本人だけでなく金融機関職員の注意喚起を狙ったものだ。同署生活安全課の簑島(みのしま)勇次警部は、「振り込め詐欺の電話はいつ自分に降りかかってくるか分からない。当事者意識を持って、あらかじめ親族間で合言葉などを決めておくことが被害の防止につながる」と対応策を話す。
振り込め詐欺は大きく4つのタイプに分けられる。息子や孫を装う「オレオレ詐欺」、架空の有料サイト利用料や訴訟関係費用を請求する「架空請求詐欺」、融資を装い申込者から保証金をだまし取る「融資保証金詐欺」、そして近年増えてきた「還付金詐欺」だ。社会保険事務所や市役所の職員などを名乗り、年金や税金の還付手続きを装って現金を振り込ませる手法で、3月末現在の被害は5件を数える。簑島警部は「公的機関が還付金についてATMの操作を求めることはない。こうした電話がかかってきたらすぐに警察に連絡を」と注意を呼びかけている。
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