ぶれずに「前へ前へ」
1シーズンでのJ1復帰をめざす湘南ベルマーレは18日、ホームにアビスパ福岡を迎えた第14節。今季初出場を果たした吉濱の終盤の2得点で、開幕から続く連勝記録を14に伸ばした。新ヒーローの誕生で途絶えぬ快進撃。周囲の注目も高まるばかりだ。
3分の1を終了した長丁場のシーズン。湘南はこれまでクラブやJ2リーグの開幕連勝記録を塗り替え続け、14節終了時点で2位に勝ち点12差をつけて首位を独走している。過去最強の湘南にしよう――。曺貴裁(ちょうきじぇ)監督が開幕前のファンイベントでサポーターを前に宣言した言葉も、現時点の成績を見れば満点回答と言って良さそうだ。
圧倒的な走力とスタミナを武器に、ひとたび味方がボールを奪えば全員で一気に攻め上がる「湘南スタイル」。サッカーファンの間ではすっかりお馴染みとなった戦術は、昨季のJ1リーグでは結果こそついてこなかったものの、時には強豪さえも翻弄するなど十分に通用する印象を抱かせた。
「深化と継続」をコンセプトに掲げた今季。ボールを持てば早いテンポで駆け上がり、失ったボールは敵陣で奪い返すアグレッシブな守備など、ポジションに関係なく全員で身体を張ったプレーは健在で、ぶれることなく磨きをかけた湘南スタイルでゴールを量産、着実に勝ち点を積み上げている。
キャプテンの永木亮太選手は、これまでを振り返り「信頼関係を築きながらポジション争いができる良い雰囲気がチームの中にあり、ピッチに入ったら自分の良いところを出そうという気持ちを全員が持っている」と話す。試合後の選手たちの表情やコメントからも連勝中だからといって浮ついた様子がないのも印象的だ。
サポーター歴15年の平塚市在住の男性(43)は今季の湘南について「昨季と同じ湘南スタイルでも、質が上がっていると思う。連携が深まればもっと伸びしろがあるはず」と期待する。
第10節の京都戦後、チームをオーケストラに例えた曺監督の会見をなぞらえ、「ハーモニーを作るのは選手だけでなく、サポーターやファンも含めてのこと。皆が一体となれば、湘南はもっと強くなると思う」。昇格の一歩先を見据えた選手やサポーターが醸し出す雰囲気が湘南の強さをより確固たるものにしている。
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