寒川町菊花会の会長を務める 水島 進さん 岡田在住 68歳
菊の面白さ共有したい
〇…平成初期は35人の会員を有していた寒川町菊花会。いまでは15人まで減ってしまったという。「高齢化が進んで、今では60歳代が3人に。あ、これ若いほうですよ」と笑う。80歳代の長老を筆頭に、全員が心から菊の栽培を楽しんでいる。「個人で楽しまれている方も多いと思いますが、一緒にやると楽しい。会員宅を巡回して挿し芽状況、三枝調整状況なども確認します。何より栽培の基礎が学べて楽しさが増す」と会の魅力を語る。
○…最近では全日本菊花連盟全国大会南陽大会で山形県知事賞を受賞。その他数々の受賞歴を誇るが「どこに出品しても反省点ばかりで、なかなか納得がいかない。奥が深いんですよ」。展覧会への出展は前日までに車での自走による搬入を済ませ、それから徹夜で調整に次ぐ調整を重ねて審査を迎える。花が審査の時間に最高の状態になるよう逆算して備えるのだ。「ああすればよかった、こうすればよかったの連続。だから続けられるのでしょうね」
○…もともと20歳代からサツキ派だった。ところが40歳の頃、勤務先で菊の愛好会が結成され、試しに展覧会に出品してみたところ、これが優勝。3年後に県大会で上位入賞したところで「ハマった」という。「振り返ってみると、良い出会いがあったから、ここまで菊を楽しんでこられた。感謝しかないね」。育て方、直し方、いろいろ教わったという。
○…菊のシーズンは5月から、開花する11月まで。シーズン中は一日家を空けることはない。なぜなら、菊の状態を常にチェックしなければならないから。「趣味?みんなと飲みに行くことだけだよ、ハハハ」というが、オフシーズン中は何をしているのかと問うと「そこも大事。堆肥から土を作る。シーズン中からああでもない、こうでもないって土のことばかり考えてますよ」と真剣な表情。伝統を継承したいという思いは人一倍のようだ。
|
|
|
|
|
|
<PR>