「門出」の花言葉で知られ、卒業式シーズンに重宝されているスイートピーの出荷が最盛期を迎えている。寒川町温室組合スイートピー部会(高瀬茂部会長)に所属する14軒の生産農家でも、出荷に向けた作業が急ピッチで進められている。
寒川町では昭和初期からスイートピーの栽培が行われており、最盛期には35軒ほどの農家が生産に携わっていたという。品質が高く、花持ちが良いのが特徴で、町の特産品にも認定され、神奈川の名産100選にも選ばれている。
生育は概ね順調
昨年10月に同部会の部会長に就任した高瀬さんが経営する高瀬農園は、宮山で半世紀以上にわたり、スイートピーを栽培している。現在は父の龍太郎さんとともにプリンセス、ルビーレッド、ハヤテやダイアナなど9種類のスイートピーを手塩にかけて育てている。
例年12月ごろから出荷が始まるが、「昨年9月から10月の高温の影響で開花が遅れたから、やや遅めの出荷になった。生育状況は概ね順調で平年並みのできかな」と高瀬部会長。
マメ科で成長の早いスイートピーは茎やツルの伸びが良く自立できなくなるため、同園では古くからツルを採花しやすいように一定の高さに調整する巻き下げという作業を行う。ツルを地面に這わせる方法などもあるが、巻き下げは繊細な技術や手間がかかる作業のため町内では数軒しか行われていない。
「香り楽しんで」
卒業や旅立ちなどのシーズンを目前に控え、高瀬部会長は「寒川の花は種類が豊富で日持ちもいい。玄関などの比較的涼しい場所に飾ってもらって、香りも楽しんでもらえれば」と話した。出荷作業は3月の彼岸ころまで続く。
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