寒川町商工会青年部の新部長となった 胡貴博さん 寒川町田端在住 44歳
背負っても、颯爽と
○…名前は「胡」と書いて「エビス」さん。坂本龍馬のような髪をなびかせ「忙しくて切れないんです、ははは」。メンバーは地元の商工業を支える気鋭の若手たち。自己研さんセミナーの立案やびっちょり祭り、産業まつりへの参加など、部長は時に縁の下を支え、けん引役となる役柄だ。
○…青年部との縁は6年前の独立創業。知人に商工会を紹介してもらい、言われるがままに何かを書き、後でそれが入部届と気づいた。活動の中でも特にスピーチのコンテスト出場が懐かしい。車の中で練習し、仲間のダメ出しを受けながら特訓した。50人以上を前にしての本番、気合を入れすぎ、ひたすら怒鳴っているようになってしまった。今も挨拶やスピーチには気を使う。「早口になったり長すぎたり、まだまだです」。
○…鹿児島出身。中高生時代はバレー部員としてボールを追いかけ、傷だらけだった。親の転勤にともない川崎や横浜、平塚と住所はめまぐるしく変わったが、少年時代に見た、働く父が忘れられない。「工場で面をつけてバチバチと溶接する背中がかっこよかった」。自分も十代で建築・電気関連の企業に入り職人畑を歩むことに。数年後には管理担当として現場と顧客との調整役を任された。社長から言われたのは「経験だったらお前は俺にかなわない、だが知識なら勝てるだろう」。これをエールと受け止めひたすら勉強した事が顧客の信頼や安心につながった。経営者となった今、「何も知らないことは怖い事」と語る。
○…趣味はビリヤードで数々の大会に顔を出す。自分専用のキュー(棒)を握り、戦略を立て球を突くのはどこか仕事にも重なるのだろう。醍醐味を説明しながら「うーむ」と腕を組み、笑みをかみしめた。
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