全国中学生創造ものづくり教育フェア「木工チャレンジコンテスト」で厚生労働大臣賞を受賞した 高草木(たかくさき)翔(しょう)さん 御殿在住 14歳
繰り出す 魔法の手
○…全国から選ばれた12人の中学生が職人技を披露する「木工コンテスト」で、2位にあたる厚労大臣賞を受賞した。県大会で優勝し、さらに関東ブロックを突破して臨んだ全国大会での2位。「休みを利用して練習をしてきた成果が表れてよかった」と率直にうれしさを表現する。作品名は、「ぴったり食器入れ」。”地震で揺れても落ちないような、食器類を整理・収納できる作品”という課題に対し、皿を収納する部分に傾斜をつけて、落ちないよう工夫した点などが評価された。
○…初めて釘を打ったのは幼稚園の頃。大工だった祖父の仕事場で木の端材を拾い集め、舟に見立てたものを作った。その頃から、ものづくりへの探究心は膨らみ続け、今では「お菓子作りが趣味です」とも。中でもシュークリームは自慢の一品で、家族の舌をうならせるほどだ。だが、うまくいかなかったときは「失敗作を食べさせたくない」との思いから、全部自分で食べてしまう。人の目に触れるものは、どんなものでもすべて作品。そんな職人気質な一面をのぞかせるエピソードだ。
○…部活は陸上部。昨年、市の中学生大会に走り高跳びの選手として出場し、新人の部で2位に。周りにまったく影響されない集中力は、屋内外問わず発揮されている。家では、中華料理店を営む多忙な両親を気遣い、小さい頃から手伝いを欠かさない。学校や部活、ボーイスカウトの合間を縫って、妹、弟の夕食を作ることもある。食器の片付けも、お手のもの。そうした経験と相まって繰り出された思いやりと創造力が、今回の受賞を導いた。
○…ものづくりの魅力として「手先の器用さが求められるところ」と話す。父が施す人参の飾り切りをじっと見て作り方を学ぼうとするなど、対象は何であれ、魔法の手はいつ何時でもうずく。将来は「人のために、何かを作る仕事がしたい」。果たしてこの先生み出されるのは、どんなものだろうか。
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