大人顔負け社会を明るくする主張
次代を担う全国の小・中学生たちが、犯罪や非行に関して自分の考えを発表する「第61回”社会を明るくする運動”作文コンテスト」。応募総数およそ14万の作品の中から、市内では2人の中学生が見事入賞を果たした。今回、受賞した2人の女子生徒をレポートした。
神明中学校3年生の齊藤菜月さんは「全日本中学校長会会長賞」を受賞した。「賞をもらえたことも嬉しいが、何よりも多くの人に読んでもらえたことが嬉しい」と微笑む。今回の作文『愛情の土台』は、子どもの頃通っていた幼稚園の先生とのエピソードを題材にした。「先生とは今でも年賀状のやりとりをしています。『えらいね』『好きだよ』と、先生は必ず子どもを褒めることを忘れないんです」と目を輝かせながら語る。「先生みたいに、みんなが無条件で子どもを愛せば、自然と良い子が育って、犯罪や非行のない地域社会が実現できると思う」と作文に込めた主張を説明する。
作文は何度も何度も書き直し、時には1日中家にこもって考えたこともあったという。そんな努力の結晶が今回の結果につながった。「私もいつか幼稚園の先生になって、あの先生みたいに”愛情の土台”を作りたい」と将来の夢を語っていた。
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平塚中等教育学校1年生の澤村杏さんは「横浜保護観察所長賞」を受賞した。「とにかく驚いた。まさか自分が賞をもらえるなんて。とても嬉しかった」とにっこり。
作文のテーマは『交流を深めると』。「犯罪のない明るい社会を作るために」という題材は、少し難しかったと苦笑い。しかし自分の身の回りの出来事に目を移したら「人との交流」が頭に浮かんだ。「私の住んでいるマンションでは餅つき大会をしたり、夏祭りを開いたりと、交流活動がとにかく盛んなんです。犯罪のない社会を作るには、人とのコミュニケーションが何より大切だと思いました」と作文の主旨を話す。1行書いては消し、また書き直す、その繰り返しだった。それだけに、「丸一日かかって完成した時はとてもすっきりしました」と笑顔で話す。「これからも、読んだ人がふと何かに気づいてくれるような、そんな作文を書いていきたい」と、今後の抱負を話していた。
社会に向ける大人顔負けの視線は、将来の地域社会を明るく照らしてくれそうだ。
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