中央公民館で毎月1回開かれている「男の料理教室(MCC)」(丸山孜(つとむ)会長/メンズクッキングクラブの略)」が創立10周年を迎えた。男子、厨房に入らず――。そんな世代の男性たちが楽しそうに交流しながら10年間、休むことなく教室で包丁の音をリズミカルに響かせている。
男の料理は家庭円満の隠し味
揃いの頭巾と揃いのエプロン。慣れた手つきで包丁を使い、お互い教えあいながら和気藹々(あいあい)と料理をする「親父」たち。20人が参加するMCCは、2001年に結成された。
きっかけは同年、公民館の主催した市民アカデミー「お父さんの料理教室」。半年間ほどの講座だったが、参加者有志が「終わらせてしまうのはもったいない」と話し合った。10年間続けているメンバーの1人、長谷川元克さんが初代会長となり規約や運営方法を策定。13人の会員と講師2人の15人で、親父たちの料理教室は始まった。
以来10年間、休むことなく毎月第4土曜に料理教室は続けられている。講師を務める管理栄養士の国分良子さんと今込久栄(いまごめひさえ)さんも、設立当初からの付き合いだ。
入会した人たちの動機は「料理を作れるようになりたい」「教室の雰囲気が楽しそう」「酒の肴を作りたかった」など様々。最初は料理経験のない男性ばかりだったが、「レシピ通りに作れるのが楽しい」「隠し味を加えてアレンジできるようになった」など、上達を実感している。教室では焼き物、煮物、揚げ物、サラダ、お吸い物と様々な料理を作るので、レシピも豊富だ。
自慢の料理の腕を披露する場もある。年に2回、親睦を兼ねて行う春のお花見や秋のバーベキューには、手作り料理を持ち寄って味を品評する。また、中央公民館の催し「ちゅうおうFESTA」でも甘酒や大学いも、チョコバナナなどを手作りして販売しているという。
「男の料理は家庭円満の秘訣」と、参加者は口を揃える。「食事の心配はしなくていいから、遊びに行っておいでと妻に言えるようになった」「食べ終わったあと、積極的に後片付けをするようになったね」と楽しげに話す姿は、若い世代の”育メン”も顔負け。
料理の上達だけではなく、仲間とのコミュニケーションも魅力の一つ。口コミで入会を希望する人も多く、現在は定員空き待ちの状態という人気ぶりだ。
「門戸は広く開けているんだけど、教室の広さに限りがあるから」と少し残念そうに話す丸山会長。「でも、世の男性にはもっと料理をして欲しい。定年後、家庭で輝くためには必須だよ」。満面の笑顔で魅力を語った。
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