絵本でふれあう親子のひととき 「ブックスタート」運動広がる
「赤ちゃんと絵本を読む時間の大切さ」を伝えようと、全国の自治体でも広がっている「ブックスタート」。読み聞かせブームの今、新米ママたちが多くの関心を寄せる試みだ。2005年にスタートした平塚市でも、積極的な取り組みにより定着しつつある。
普段とは違う子どもの反応に「感動」
土曜日の中央図書館。3階の部屋に、赤ちゃんを連れたお母さんや夫婦がひっきりなしに訪れる。
ブックスタートとは、赤ちゃんが抱っこの温かさの中で、言葉と心を育むことの大事さを伝えながら絵本を手渡す活動で、1992年に英国で始まった。 市では各図書館、金田公民館や保健センターを会場とし、毎月少なくとも2回以上のペースで開催。市内在住で1歳未満の赤ちゃんを持つ保護者なら誰でも受けることが可能だ。
1組に1人、市民ボランティアか図書館員が付き、10分程度で絵本3冊を赤ちゃんに読み聞かせる。ボランティアは、ブックスタートの活動や赤ちゃんとの接し方についての研修を受けているため、お母さんたちも安心して任せている様子。絵本3冊のうち、1冊がプレゼントされる点も、利用者が多い理由だ。
絵本を見た赤ちゃんは、不思議そうな表情をしていたり、よだれをたくさん出したり。「言葉の意味を理解しているわけではないが、お母さんの声とともに絵本の中の鮮やかな色や動物、さまざまな形などを認識している」と、市図書館奉仕担当職員の仁和佳世子さんは話す。
参加したお母さんからは、「子どもが絵本をじっと見ていて感動した。普段の生活では見たことがないので」といった感想も聞かれ、「自分が読み聞かせるときのお手本になる」といった意見も。夫婦での参加も多く、「市が子育てに力を入れていることを実感。自分ももっと協力しようと思う」と話すお父さんの姿もあった。
ブックスタートは、絵本に反応を示し始める生後4ヵ月〜6ヵ月の頃に受けるのが望ましいという。仁和さんは「何より楽しんでもらいたい。親子のふれあいのきっかけとして役立ててほしい」と話す。問合わせは、市中央図書館【電話】0463・31・0415まで。
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