湘南ベルマーレ 最終節で逆転昇格 3年ぶりJ1復帰
試合終了と同時にピッチになだれこむ控え選手、宙に舞う曺監督、悲願達成に涙するサポーター。開幕前、一体、誰がこの瞬間を予想しただろうか―。11月11日に開催されたJ2リーグ最終節、湘南ベルマーレは敵地で行われた町田ゼルビアとの一戦を3対0で勝利。自動昇格圏内の2位に順位を上げ、3年ぶりのJ1復帰を果たした。
勝ち点1差で前を行く京都の結果次第という他力本願ながら、最終節までJ1自動昇格の可能性を残していた湘南。開始からわずか2分、古林のクロスにキリノが合わせて先制すると44分、高山が左足を振りぬいてゴールネットを揺らす。効果的な時間帯に追加点を奪い流れを手繰り寄せる。62分には大槻が3点目を決めて勝利は濃厚に。
スタジアムでは京都の試合状況を携帯端末で確認するサポーターの姿も多く見られるようになり、0対0の途中経過を知ると「頑張ってくれ」と甲府の勝利を願う声も聞かれた。そして試合終了。スタジアムに「J1、J1」の歓喜の声がこだました。
若手中心で、有名な選手も在籍しない今季の湘南。シーズン前には専門誌などでも下馬評は低く、さらには債務超過の問題からクラブ存続の危機さえ噂されるほどだった。
しかし、そんなチームを就任1年目で強豪に育てあげた曺監督。全員が攻め、全員が守る。走りを重視するアグレッシブなスタイルを酷暑に見舞われた夏場も貫き通し、「湘南のサッカーはおもしろい」と注目を集めた。試合を重ねるごとに実力と自信をつけて復活した湘南の暴れん坊が、3年ぶりとなるJ1の舞台を席巻することができるか。戦いぶりに期待が高まる。
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