人員育成でガイド体制強化
自然や文化財、史跡、歴史など郷土資源の発掘・調査を行っている団体「エコミュージアム金目まるごと博物館(略称・金目エコミュージアム)」が、新たな取り組みとしてガイドボランティアの会(池田弘会長)を設立した。出前講義やガイドなど情報発信に力を入れ、”郷土の宝”に光を当てていく。
金目公民館を拠点にしている金目エコミュージアムは、金目地区全体を博物館に見立て、地域の資源を掘り起こし発信する活動を展開している。市博物館で行われた歴史再発見事業参加者が、「これで終わってしまうのは惜しい」と有志で集まり2009年に設立された。
組織は自然景観部会・歴史文化部会・産業部会・情報イベント部会の4部会で構成される。古文書の研究や地域を練り歩いての実地調査など、各部会が6年にわたり調べてきたものをパンフレットやガイドブックなどにまとめてきた。
ガイド付きウォーキングツアーや出前講義など、研究成果を外に発信し始めたのは2年ほど前から。これまでは金目出身で郷土に造詣の深かった柳川勝正副委員長が中心となり、3〜4人のメンバーで対応していた。
しかしここにきて市外の歴史研究グループや東海大の研究会など外部からの依頼が増えてきたため、「体制強化の必要がある」とミュージアム内にガイドボランティアの会を設置。各部会から34人が集まり、ミュージアムの見所を案内する屋台骨を組織した。
「富士を望む眺望や県下最大の米どころを支える金目川など雄大な自然、金目観音・塚越古墳を始めとする文化財、自由民権運動が盛んだった歴史など光を当てるスポットはたくさんある」と、池田会長は話す。会としては今後、ガイドを行いながら実地研修を行い、人員の育成に力を入れる方針だ。
ガイドコースは金目の南方・北方それぞれの見どころを回る「まるごと博物館コース」や、自由民権・古代ロマンなどテーマを絞った「とっておきの散策コース」、「里地里山散策コース」など8つのルートがあり、金目公民館にあるガイド依頼申込書で申し込むことができる。
この他にも独自のホームページを作るなど、情報発信のための様々な環境が整い始めた。今はコースや見どころを記した案内板や、ポイントの目印になる石碑の制作を予定しているそうだ。池田会長は「いずれはコアセンター建設や、独立採算を取る体制の構築なども視野に入れていきたい」と、今後の展望を語った。
金目エコミュージアムに関する問い合わせは金目公民館【電話】0463・58・0101。
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