平塚版 掲載号:2013年6月27日号
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タウンレポート 「食の実験室」で地産地消を 農業技術センターの「オープンラボ」

社会

左から真空包装機、缶詰巻締機、野菜などを大量に速く切る大型カッター。他にも多種多様な機械が揃う
左から真空包装機、缶詰巻締機、野菜などを大量に速く切る大型カッター。他にも多種多様な機械が揃う

「食卓を神奈川づくしに」

 「かながわ農業」の普及に努める県農業技術センター(上吉沢)。野菜や花など県独自の新品種の研究開発や、農業者への支援など取り組みは多岐に渡るが、ここに、特産品の開発や試作のための実験に利用できる「オープンラボ」がある。農家や企業、学生など、利用者は幅広い。これまでも多くの県産加工品が生み出されてきた”県民のための実験室”に潜入した。

 室内には、実験後の甘酸っぱいような残り香がほんのり漂う。果物のジャムやシロップ、ジュース、野菜の漬物に佃煮、調味料、豆腐、納豆、味噌…。「オープンラボ」では、主にこれらの試作ができ、実験をするために必要な、様々な機械が揃っている。簡易な品質測定ができる機械なども整う「製造実験室」と、微生物に関係した実験を行うための機器を備える「発酵実験室」の二つから成り、食品の消費・賞味期限を調べる保存試験も可能だ。

 「製造実験室」には、ジャムを瓶詰めにした状態から加熱殺菌するときなどに使う「スチームオーブン」、果汁を採るための「搾汁機」、野菜を手早くたくさん切ることができる「大型カッター」、火を使わず蒸気で熱することにより焦げ付きを防げる「二重釜」など、学校の給食室にあるような大型機械がずらり。缶詰めにするための「缶詰巻締機」や「真空包装機」など、パッケージ化できる機械も備える。

 県内農産物を有効利用するための実験が目的であれば、個人、団体(1回の利用につき10人まで)問わず、一定の利用料と光熱水費を支払い、材料を持参すれば、県民ならば誰でも利用が可能だ。高校生の部活動グループが、「県産小麦」と「輸入小麦」で作ったパンの出来の違いを実験した例もあったという。平塚以外にも、近隣の厚木、大磯、茅ヶ崎や遠方からの利用も多く、月2回位の頻度で何らかの実験や試作が行われている。

 同センター生産環境部品質機能研究課課長の吉田誠さんは、「収穫物を出荷するだけでなく、加工品を作っている農家の方は多い。ここで実験した商品をたくさんの人に知ってもらいたい」と話す。利用者と共同開発をしたり、自身の研究結果に基づいた情報を提供したりと、より良いものになるよう一緒に取り組むことも。ある団体が、摘果みかんでのドレッシング製作を試みた際は、全国から取り寄せた様々なタイプのドレッシングの成分を分析して受け入れられやすい味を数値で探り、試作品を関係者に味見してもらうなど、吉田さん自身も奔走した。

 「県産物をフル活用して、日々の食事を豊かにしてもらえたら。食卓が神奈川づくしになったらいいですね」と吉田さん。問い合わせは、県農業技術センター【電話】0463・58・0333。
 

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