国連主催の全国中学生作文コンテストで「国際連合広報センター賞」を受賞した 日置 奈緒さん 旭陵中3年 15歳
「まずは私にできることを」
○…「国語よりも英語や数学の方が好き。受賞の知らせを聞いて、とてもびっくりした」とはにかんだ表情を見せる。「第53回国際理解・国際協力のための全国中学生作文コンテスト」で国際連合広報センター賞を受賞した15歳は、意外にも理系肌。全国から3249点の応募が寄せられた中で、同賞に選ばれた。
○…国語の教師から作文を依頼された際、テーマに選んだアフリカの貧困問題について詳しくは知らなかったという。ヒントとなったのは「『13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない』というキャッチコピーを用いたNGO「プラン・ジャパン」のポスター。途上国で自分と同年代の子どもたちが置かれている過酷な環境に衝撃を受け、図書館で文献を読み漁った。「戦争に使用する武器購入に費やすお金を、途上国の貧困解消や平和維持活動のために使うべき」という考えをまとめ、今年の夏休みを利用して書きあげた。
○…学校生活ではバドミントン部に所属し、野球観戦が趣味というスポーツ好きな一面も。家族揃って広島カープファンで、年に一回は球場へ足を運ぶ。将来の夢を聞くと「野球選手の隣りに座りたくて、スコアラーや通訳に憧れた時期もある。でも、夢はまだこれから探します」と笑顔。受験勉強に忙しい時期だが「友だちからは『切り替えが早い』ってよく言われる」と、辛そうな表情は見せない。ポジティブな思考は、文章を書く際にも生かされているのだろう。
○…「作文を書いてみて、私は日本に生まれて恵まれていると思った」と、作文が自分を見つめ直すきっかけになったという。「アフリカと日本の格差の大きさに衝撃を受けた。自分一人が何かをしても簡単には変わらない。でも、現状を知って考えることはできる。小さなことかもしれないけど、募金などまずは私にできる身近なことから取り組みたい」と、澄んだ瞳で国際問題を見つめる。
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