私幼連 津波対策に指針 県とガイドラインを策定
県内にある674園が加盟する「神奈川県私立幼稚園連合会」(渡邉眞一会長)がこのほど「通学・通園バス等津波対策ガイドライン」を県とともにまとめた。
幼稚園からの帰り道の送迎バスが津波に巻き込まれた東日本大震災の教訓を基に、同様の事態から子どもを守ろうと策定されたもので、全国でも初めての取り組み。津波対策の新たな指針となるガイドラインでは、各自治体が公表している「災害ハザードマップ」などと照らし合わせながらバスの運行ルートの安全を再確認する事を推奨。さらに「浸水の被害区域に含まれていないか?」「近くに避難場所はあるか?」といったチェック項目が設けられているほか、バスそのものに搭載しておくべき備蓄品のリストなども記載。より具体的な事前の対策が明示された内容となっている。
ガイドラインは今後、県内すべての私立幼稚園に配布される予定。策定を担当した県職員は「津波による被害が予想される県内の幼稚園が、このガイドラインを基に各園の実情に応じた津波対策マニュアルを整備する際の参考にしてもらえれば」と話し、今後の活用に期待を寄せている。
4月28日に黒岩知事と面会し、完成したガイドラインを手渡した渡邉会長は「神奈川県の海岸線は延べ430Km。変化に富んだ恵まれた環境を活かし、特色ある幼児教育に取り組んできた一方、海岸線に多く接しているが故に津波対策などを整備する必要があった」と今回の趣旨を説明。「(預かった)子ども達を家庭まで責任をもって無事に送り届ける事が重要」と強調した。
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