市民が創意工夫凝らす
湘南ひらつか七夕まつり(7月4日〜6日開催)の主役となる七夕飾りの制作が今年も、市内各所で着々と進められている。豪華絢爛な商店飾りも見所だが、市民の手で作られる市民飾りも創意工夫が凝らされ、個性豊かな仕上がりになりそうだ。その制作現場を取材した。
市民飾りの作業場として開放されている紅谷町の公営駐車場では現在、33団体が制作に励んでいる。市民飾りは、商店飾りの掲出数が経済状況の影響で伸び悩む中、会場の「飾りの歯抜け」を補完するため、実行委員会が資材を提供、市民が作る形で10年ほど前に始まった。くす玉の下に行燈を吊るし、吹き流しをあしらうのが基本形だが、長年参加して腕を磨き、工夫を重ねる団体もある。
3年前から掲出している主婦グループは今年、童話「3匹の子ブタ」をモチーフにした。行燈の部分を藁と木、レンガの家に仕立て、人形のオオカミが煙突から家に入ろうとする様子やブタが湯を沸かす姿をコミカルに表現する。同グループの鈴木久恵さんは「七夕まつりが続くように出来得る限りのことはしたい」と力を入れる。
土屋公民館では地元の団体やサークルに呼び掛け、七夕まつり期間中に同館前に掲出する飾りを地域ぐるみで制作中だ。各団体が千羽鶴やくす玉などを思い思いに持ち寄り、3本の竹を賑やかに装飾、昨年に地区別の部で一等を受賞した七夕飾りコンクールに今年も出品する。地元老人会の石黒ヨネさんは「配られた折り紙で、家で孫と一緒に作業する人もいる。年1回の楽しみ」と笑みをこぼした。
紅谷町まちかど広場では先週末、市内小学校や保育園の児童らが願い事を書いた短冊などを持ち寄り、19本の子ども飾りを一足早く掲出した。短冊には「憧れのヒーローになりたい」などの夢が踊る。手伝った女児は「友達と遊びながら作って楽しかった」と笑顔で話し、七夕を待ちわびている様子だった。
市民飾りの制作指導をしている団体「湘南七夕の会」の根岸理裕さんは「自分の飾りがあると七夕に親しみを持つし、他の飾りも細部まで関心を持って見てくれるようになる」と市民参加の効用について語っていた。
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