保育士として社会福祉功労者厚生労働大臣表彰を受賞した 森蔭 敏子さん 田村在住 60歳
子育ては「見守ること」
○…保育士の立場から40年間、地域の社会福祉に貢献したとして、11月21日に表彰を受けた。「世の中は一人では生きていけません。多くの助けがあってこそ。自分は夢中で仕事をしてきただけ」と謙遜して話す。1974年に平塚市立の保育園に入職。市内8園で勤務し、夕陽ヶ丘保育園で今年、定年を迎えた。現在は、私立の真土すばる保育園で保育士の仕事を続けている。「いつまで続けられるものやら分かりませんが、子どもともっと一緒にいたかった」と優しさに満ちた笑顔を浮かべる。
○…幼少期に通った保育園の先生に憧れ、保育士の道を志した。「子どもの成長を身近に見られることが一番のやりがい。ほんの些細なことでも驚きや励みになる」と目を細める。道でばったり会った卒園生の保護者から、子どもの近況を聞くことも楽しみ。若い頃は夢中で指導していたというが、経験を重ねた今は余裕たっぷり。「子どもが何をしても可愛い。孫を持つ気持ちのようなものですね」と笑う。「先生好きって抱きつかれるのがたまらなく嬉しい」
○…現在の勤務は週3回。同じく定年を迎えた元職場の仲間との旅行が楽しみだ。富士山など観光地をウォーキングするツアーに参加、心と体のリフレッシュを図る。「フルタイムに働いていた頃は時間がありませんでしたが、やっとできるようになった」と安堵の表情。母としても2男1女を育て上げた。
○…40年の保育士経験から得た子育て論。「子どものやることには、親御さんも保育士もついつい口を出したり、手を貸したりしてしまうもの。でも、見守ってあげることが大切です。成功するのも失敗するのも経験で、それが子どもの自信になるのですから」と持論を述べる。「子どもの笑顔が支えで、ここまで頑張ってこられた。これからも必要とされる限り、保育士を続けたい」と生き生きとした表情で語っていた。
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