街の明かりで星空が見えにくくなる「光害(ひかりがい)」の調査を、市博物館が市民と協力して実施する。自宅などからオリオン座を観察し、肉眼でどのように見えるかを調べる「ひらつか星空調査隊」を募集。博物館は市内全域でのデータ収集を目指し、市民の参加を呼びかけている。
平塚市は、環境省が1988年度から全国約20カ所の自治体を対象に行っていた「全国星空継続観察」に参加し、博物館学芸員が中心となり光害調査を続けていた。観察は国の事業仕分けで3年前に廃止されたが、市民の手を借りて独自に継続しようと、博物館が簡易的な調査に乗り出す。
市内在住・在勤者を対象に、プラネタリウムや夜空で観察方法を学ぶ昼夜2回の講習に参加後、来年1月と2月の一定期間、自宅や職場などでオリオン座を観察してもらう。星の見え方を6段階に分類した「オリオン座観察カード」を参考に、観察地点でどのように見えたかを博物館に報告する。
光害は、星が見えにくくなることで天体観測に支障をきたすだけでなく、人間の睡眠や動植物の生育にも影響を及ぼす恐れがあるという。日本は世界の中でも光害が深刻な地域とされ、国は98年、光害対策ガイドラインを策定して防止策に乗り出した。
自治体単位の取り組みも進む。05年に岡山県井原市に編入された美星町は、町名にちなんで全国初の光害防止条例を89年に施行。山梨県では、光害への理解を深めてもらおうと企業や官公庁、一般家庭が夜間に消灯する「ライトダウンやまなし」を実施している。
調査への参加希望者は、12月19日までに博物館ホームページの応募フォームか往復はがきで申し込む。問い合わせは市博物館【電話】0463・33・5111。
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