日枝神社(中原)の正月飾りに、宮城県名取市の震災追悼行事で使われている「電子絵灯篭」と同型の製品20基が並ぶ。復興の一助にと、神社の神輿保存会(石原和洋会長)が購入。神社の正月飾りを始めて25年、中原にゆかりある徳川家康の没後400年という2015年の幕開けに、「東北復興への祈りを込めたい」と石原会長は話している。
日枝神社の神輿保存会は、発足30年の2008年から社会貢献活動を行うようになった。東日本大震災以降は、家康の命日に中原地区で開催される「東照権現祭」の運営費の一部を義援金に充てるなど、復興支援にも取り組んでいる。
今年は義援金に代わる支援として、名取市閖上地区の追悼イベントで使用されている電子絵灯篭と同じ製品を、イベント主催者の名取市観光物産協会復興部会から購入。正月の神社に飾る大凧やまゆ玉などに加え、復興の象徴として明かりをともすことにした。
ソーラーパネルで充電・LED発光
名取市では、震災翌年から紙製の絵灯篭とキャンドルで「光の道」をつくる復興行事を企画している。しかし2012年は雨、13年は強風で断念に追い込まれていた。復興部会などでつくる実行委は、名取市内のパナソニック仙台工場などの協力を得て、ソーラーパネルの電力で蓄電池を充電し、LEDを発光させる電子絵灯篭を開発。今年3月9日の追悼イベントで、1・2Kmの光の道を形作った。
神輿保存会会長でパナソニック神奈川支店長を務める石原さんは、名取市へのエールとして、また灯篭づくりにボランティアで携わる仙台工場の従業員のためにと、保存会の了解を得て灯篭の購入を決めた。石原さんは「目に見える形での復興支援につながれば」と、神社に灯篭を設置することで参拝者に震災の記憶をとどめてもらいたいという。
灯篭の点灯時間は、12月31日午後9時〜1月1日午前2時の予定。
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