警察のサイバーボランティア指定員としてネット上の青少年を見守る 栗田 利広さん 南金目在住 56歳
子の携帯「時期見極めて」
○…出会い系サイトを通じた犯罪やアダルトサイトからの架空請求、ソーシャルメディア上でのいじめなど、インターネットは時に子どもの安全を脅かす。「テレビと違って、ネットは見る側が有害な情報を選別しないといけません。でも、好奇心旺盛な子ども達が選別できるのでしょうか。大人はそのリスクを自覚して欲しい」と語る。
○…全国少年警察ボランティア協会のサイバーボランティア指定員を9年前から務め、ネット上に氾濫する有害情報から青少年を保護する見守り活動を続けている。県内でも指定員は6人。少年補導員だった縁で依頼を受け、「自営業で時間の融通が利くから」と引き受けた。少年補導員になったのも、悪さをしていた中学生を怒鳴ったことがきっかけで、当時の校長から頼まれた。頑固者とされる会津出身、白虎隊の学んだ什の掟「ならぬことはならぬもの」を地で行く存在だ。
○…自宅のパソコンの前で出会い系サイトなどに目を光らせ、補導のために送るメールは毎月100件以上に上る。「携帯電話やスマートフォンがあると、子どもと連絡が取れるので安心なのでしょうが、安心と安全は違います」ときっぱり。「子どもを守るのが大人の責任。携帯を持たせる時期を見極めて」と保護者向けの講演会で訴える。中学生には必要ないと、自分の子どもには買い与えなかった。同級生の大半が所有する中で気の毒にも思ったが、中学を卒業した長男から「なくて良かった」と感謝され、わが子を思う親心が通じたと安心した。
○…東海大学入学と同時に平塚市へ。現在は南金目の衣料店を営む。「会津は磐梯山でしたが、こっちは富士山が見られると感激した」とにっこり。大学柔道部出身で五段の腕前。現在も柔道協会の道場で毎週、小中学生を指導する。「子どもが成長する姿を見るのが嬉しい。人間の成長というものは凄いものだと感動する」と目を細めていた。
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