落合克宏市長は12日、2015年度一般会計の当初予算案を発表した。19日開会の市議会定例会に提出する。予算規模は808億5千万円で、14年度と比べ1%減少。子ども・子育て支援に重点を置き、認定こども園の建設や放課後児童クラブの拡充に取り組む。福祉会館の耐震補強や消防署神田出張所の整備など、防災施策も重視した。
4月に市長選を迎えるため、新年度の当初予算編成は、政策的経費を抑えた「骨格予算」としたが、子ども・子育て支援新制度への対応などに向け、児童福祉費を拡充。前年度を5・3%上回る約125億7800万円を計上した。
児童福祉費では、認定こども園のモデル施設として、港幼稚園と須賀保育園を統合し、「港地区認定こども園」(仮称)を建設する工事に着手するため、1億7686万円を計上した。総工費は7億944万円となる見通しで、17年4月の開所を目指す。
また、放課後児童クラブの運営について、市内2クラブを分割して39クラブに増やし、一部のクラブを民間借家から小学校の余剰教室など公共施設へ移設。午後6時半を超えて開所する事業者に延長支援加算するなど、合わせて3854万円を盛り込んだ。
一方、防災関連費では、13年度までに全小中学校の耐震補強工事が完了したことから、福祉施設の改修に乗り出すとして、福祉会館の耐震工事に5億7906万円。消防署神田出張所の整備費9826万円を盛り込んだ。神田出張所の建設費総額は3億8736万円、16年度竣工を目指す。
教育費では、中学校昼食の弁当販売を5校増やし、全校実施化するとして172万円を計上。平塚空襲や終戦70年を迎えることから、博物館で平和をテーマとしたプラネタリウム番組「夕凪の街 桜の国」を上映するため、事業費108万円を盛り込んだ。
経済施策では、総務省が全国自治体の居住や就労、生活支援情報など、ワンストップで配信するポータルサイト「全国移住ナビ」を15年度に開設するのにあわせ、市をPRする3分間のプロモーション動画を作成、配信するため500万円を計上した。
他の主な事業では、▽環境事業センターの余熱利用施設の整備(3億7008万円)▽今年10月から稼働する二宮町の剪定枝資源化施設の運営費を負担、市内での分別収集を開始(3762万円)▽20回目の節目を迎える囲碁まつりについて、500面の2回打ちから1回1000面打ちに拡大実施(300万円)など。
一方、歳入のうち根幹をなす市税収入は、14年度税制改正に伴う法人市民税の一部国税化や固定資産税の評価替え、企業設備投資の抑制などが続いていることなどから3年ぶりに減収に転じ、前年度比1・3%減の420億6245万円を見込む。市債発行額は前年度から4・9%減額し、50億3820万円。市債全体の現在高見込みは533億1150万円。
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