平塚市は11月から、老朽化した消防署神田出張所の新築工事に着手する。危険物火災で散布する化学消火薬剤のタンクや、高層建物での消火活動を想定したホースタワー兼訓練塔を整備する。10月28日の記者会見で、落合克宏市長が発表した。
同出張所は大神工業地帯に近接していることから、化学薬品などに引火して延焼スピードが加速する工場火災で、窒息消火や冷却消火のために散布する化学消火薬剤のタンクを新たに整備する。同出張所と本部に配備している化学消防車に薬剤を直接注入できるほか、火災時に現場へ搬送する大量の薬剤を迅速に輸送用タンクに入れることができるようになる。
併設するホースタワー兼訓練塔は、全国消防救助技術大会の仕様にあわせたロープ・はしご登はん訓練施設を市内で初めて整備する。また、高層建物に設置され、上層階の各フロアから直接ホースをつなぐ「連結送水管」を扱うための訓練設備も整える。
震災などによって断水したことを想定し、隊員の救助活動に支障がないよう、水道管に直結した2千リットルの貯水槽も整備した。
1968年築の神田出張所は老朽化が進んでいた。新出張所は鉄骨造2階建で延べ面積約579平方メートル。建設費は約3億400万円。来年10月末の完成を目指す。工事期間中は、神田出張所の機能を大野出張所に仮配置し、管轄区の災害に対処する。
|
<PR>
平塚版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>