平塚版 掲載号:2015年12月3日号
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平和と学ぶ喜び伝えたい カンボジア内戦体験者が著書寄贈

教育

著書を持つポンナレットさん
著書を持つポンナレットさん
 ポル・ポト政権下の1970年代後半に、カンボジア内戦で家族6人を失った市内在住の久郷(くごう)ポンナレットさん(51)が、体験記『19歳の小学生〜学校へ行けてよかった〜』を出版した。強制労働や大虐殺の中を生き抜いた自身の経験から、子どもたちに命の尊さを伝えようと先月30日、著書80冊を平塚市に寄贈した。

 ポンナレットさんは1964年、カンボジアの首都プノンペンで8人きょうだいの四女として生まれた。当時10歳だった1975年にポル・ポト派が政権を握ると、国立図書館長だった父と女学校の教諭の母、きょうだい4人を処刑や病気で失い、自身も強制労働を強いられた。

 1980年にカンボジア難民として来日。大和難民定住促進センターで過ごし、16歳で海老名市内の小学校に入学した。卒業後はケーキ店で働きながら夜間学校に通い、1988年に結婚。一男一女の母。現在は平和や命、難民、人権などをテーマに講演活動も行っている。

 同書は、2001年に出版した『色のない空』をもとに、10歳当時の戦争体験と小学校入学から卒業までに焦点を当て、挿絵や写真を添えて児童にも読みやすく改編した一冊。ポンナレットさんは「学べることの素晴らしさや、命と平和の大切さを多くの児童に共感してもらえたら」と話していた。

 贈呈式で本を受け取った落合克宏市長は、ポンナレットさんの文化や教育活動に対して謝辞を述べ、感謝状を贈呈した。

 寄贈された本は、市内43小中学校や図書館、公民館に配布される。

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