10年以上にわたり、平塚市博物館や公民館、小学校などでしめ縄づくりを指導している市内入野の今井隆さん(72)。博物館では、年末恒例の催しを楽しみにする人も多く、リピーターが出るほど人気企画だという。
今井さんが指導するしめ縄は、上部が輪飾りになっており、下部が一本に束ねられた形の一文飾り。
平塚市博物館によると、一文飾りは、平塚市で古くから見られる伝統的な飾りの一種で、「特に農家は、昔から自分の家で飾りづくりをしているので、家々の伝統の形が今に残っているのでは」と話す。
農家に生まれ育ち、米俵作りなどの藁仕事を当たり前の様にこなしてきたと振り返る今井さん。正月のしめ縄づくりもその一環だという。「子どものときに親がやっていた事を見よう見まねで始めた。家に飾る正月飾りは50年以上、私が作り続けてきました」
しめ縄の準備は田植え時期から始める。催しで使う材料も自身で天日干しした稲藁を使用し、橙などの飾りも手製の物を提供する。
「文化や技を人に教えるのはとても難しいし、準備も大変」と言うが、「しめ縄づくりを通して、地域の子どもと関わったり、喜んでもらえる事が楽しみでもあります。できる限り続けたい」と、今後も正月文化の継承に取り組んでいく。
|
|
|
<PR>
平塚版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|