「湘南クラフトマーケット」の実行委員長を務める 田中 愛さん 田村在住 31歳
「ママ作家」の輪広げる
○…「ハンドメイド品の良いところは、唯一無二なこと。自分だけのお気に入りを探してほしい」。2月からスタートした「湘南クラフトマーケット」(毎月第4日曜日、OSC湘南シティ)には、アクセサリーやコースターなど、地元作家による手作りの商品が一堂に集う。出店者の多くは、夫婦や子ども連れの主婦。「飲食店も出ているので『見て嬉しい、食べておいしい』を体験してほしい」とにこやかに話す。
○…財布をはじめ、小物全般の革製品を作りながら地元のイベントなどで販売している。日本製レザーを扱い、アクセサリーの小物類は米国からテレビ電話で直輸入。ステッチや穴あけまで、すべて手作業のこだわりだ。「失敗できない難しさはあるけど、1つのモノが出来上がる楽しさは格別」。祖母の影響で手芸を始め、夫の依頼で作ったキーケースが予想以上に喜ばれたのを機に、革製品作りを開始。シワの入り方に同じ物がない「革」の魅力に夢中になった。現在も月に数回、レザー教室に通い、革の勉強に勤しむ。
○…2児の母として、子育てと仕事の両立は「今は仕事、今は子ども、と割り切ることが大切」と話す。家事に作家活動、週6日のアルバイトをこなしていた3年前、身も心もすり減った。小さな作業場で続けた作家活動を中断し、レザー教室も通わなくなった。「子どもの時間をもっと大切にしたかった」。マイホーム購入後、やりたいことができる環境を手中にし、「本業にする」と一念発起。掛け持ちのアルバイトも辞め、仕事に専念すると決めた。
○…小物作りをする人は増えてはいるが、発表の場へ積極的に出る人は多くない。背景には「子育てとの両立」がある。「主婦の作家さんとの交流もあり、子育ての相談などができるのは大きな財産になる。少しでも出店に興味があれば、声を掛けていきたい」。子育てママの奮闘は、今後も続きそうだ。
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