土屋公民館(安池直治館長)の敷地に3月24日、御影石で造られた碁盤の記念碑と台座、対局用の椅子が設置された。県内に住む囲碁愛好家(匿名)が寄贈した。同日には自治会関係者や市職員らがお披露目式典を開いた。
公民館のある土屋地区には、「碁打谷(ごうちやと)」の地名や「碁打橋」と呼ばれる橋がある。土屋郷土史によれば、碁打谷の名はかつて夏の暑さを防ぐため周辺の洞窟で碁が打たれたことに由来する。1974年竣工の碁打橋も、碁打谷と地理的に密接であることから命名されたとみられる。
こうした背景もあり、同地区にある神奈川大学湘南ひらつかキャンパスでは、地域の文化や伝統を学ぶ教養科目として囲碁講座を開設。学生と囲碁愛好家による対局が行われている。
そんな囲碁ゆかりの地に設置された黒御影石製の碁盤は、幅42・4cm、奥行き45・5cm、高さ54・5cm。両脇には白御影石で造られた円柱の椅子が置かれ、実際に座って対局もできる。 碁盤の記念碑は、囲碁愛好家が昨年10月に開かれた「第20回湘南ひらつか囲碁まつり」を記念して寄贈。市内でもとくに囲碁と縁深い場所への設置を希望し、土屋公民館が選ばれた。
市では「囲碁のまち」をうたったご当地PRに力を入れている。平塚駅北口には「囲碁のまちひらつか」記念塔があり、木谷實(きたにみのる)九段の道場跡地には歴史を今に伝える記念碑なども建っている。湘南ひらつか囲碁まつりは、全国から集まった参加者とプロ棋士が碁盤を並べ対局する「1000面打ち大会」で知られ、昨年20回の節目を迎えた。
今後、市では碁盤記念碑を地域活性やPRの一助にしていきたい考え。式典で高井尚子市民部長は「モニュメントを地域で活用し、様々な交流が進むことを期待します」とあいさつした。
公民館の安池館長も「たくさんの方々にお越しいただき、囲碁を楽しんでもらいたい」と、碁盤の利用を呼びかける。利用の際は土屋公民館の窓口へ。同館では碁石も貸し出している。
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