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クライミング壁で交流育む 盲学校で江南生徒らが練習視覚障害者も楽しめる競技

スポーツ

掲載号:2016年5月26日号

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練習する江南高校山岳部の部員ら
練習する江南高校山岳部の部員ら

 平塚盲学校の体育館に高さ8mに及ぶスポーツクライミング用の壁がある。同校クライミング部をはじめ、平塚江南高校の山岳部が練習に利用し、学校や障害の垣根を越えた交流を育んでいる。

 スポーツクライミングは2020年東京五輪・パラリンピックで新種目の候補として注目されている競技だ。大小さまざまな色とりどりの石を手掛かりや足がかりにし、壁を登っていく。使用できる石の色や形を限定することで難易度が変わり、高さやタイムを競う。

 同校のクライミングウォールは15年前、当時の体育教諭が教材として活用しようと設置。昨年の耐震工事にあわせ、リニューアルした。同校のクライミング部顧問、鈴木剛教諭は「たとえ全盲であっても健常者と同じ設備で楽しむことができる珍しいスポーツ。どこに足場があるか声で指示を出すが、手と足を使って登っていくのは同じです」と話し、体全体を使った運動になるだけでなく、達成感やチームワークを経験することができるという。

 同部部長の神谷竜司さん(39)=3年生=は、「もともと興味があり、壁があることも知っていた。入学したら絶対にやってみたかった。今ではクライミングジムにも通っています」と視覚に障害があっても競技を愛し取り組む一人。壁に貼ってあるルートの指示を目視することは難しいが、足場となる石の大きさや形は見て判断することができる。「このおもしろさは登ってみないとわからないですよ」と魅力を語る。

 江南高校も設置当時の15年前から、この壁を利用している。盲学校の生徒からクライミングについて教わることもしばしば。同校山岳部部長の本田律さん(3年生)は「神谷さんは部員の中の誰よりもうまい。僕たちは目で見て足場などを確認してやっと登っていくのにすごいです」と目を輝かせる。難易度や新コースの感触など練習の合間に話し合い、競技の魅力を分かち合っている。11月にリードクライミングの県大会も控え、本田さんは「ジムに通うにもお金がかかる。無償で実戦練習の場をもらえるのはとても幸せなこと」と、両校の交流で生まれた感謝の気持ちを胸に練習に励む。

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