市内大野地区で生産されているサツマイモ「クリマサリ」の出荷が8月29日、始まった。8月下旬から10月中旬まで続き、約15〜16tの出荷を見込んでいる。
この日、JA湘南大野支所では朝から次々とクリマサリが運びこまれ、同地区の生産者とJA職員が集い、出荷規格を確認する「目合わせ会」が行われた。初日の出荷量は計2178kg。JA湘南の担当者は「今年度は豊作傾向なこともあり、例年どおりに出荷できた」と話す。
8年前からクリマサリを生産し、JA湘南甘藷(かんしょ)部会長を務める笹尾廣巳さん(68)は「比較的雨が降ってくれたので、例年以上に良く育った」と出荷前のクリマサリを前に目を細めた。
「栗より勝る」甘さから名付けられたクリマサリは、ほくほくの食感とほんのり甘い食味、くねくねと細長い形が特徴。近年では改良が加えられ、「濃いピンク色で、形もイモらしくしっかりしたものになっている」(笹尾さん)と品質も向上している。
市内では1960年代から生産が始まり、現在は27戸の生産者が約2haの農地で栽培する。砂丘地帯であった大野地区は、水はけのよい砂地の土壌で栽培に適しており、品質の良いイモが育つという。
また、収穫されたクリマサリの大半は形が不揃いで紅色が薄いことから、県外の製菓会社に加工用として供給されていた。市内の市場にほとんど出回らなかったことから「幻のイモ」という異名を持つ。
出荷ピークを前に笹尾さんは、「素揚げや天ぷらにして、まろやかな甘味を味わってほしい」と話した。
クリマサリは1袋あたり300円前後で購入可。市内スーパーのほか、JA湘南あさつゆ広場(寺田縄)などで販売している。
問い合わせは、JA湘南あさつゆ広場【電話】0463・59・8304。
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