四之宮地区の歴史調査や継承活動に取り組む「四之宮郷土史同好会」(吉川裕子会長)は12日、地区の歴史や文化をまとめた冊子『四之宮』を発行し、落合克宏市長に報告した。同会は「冊子を読み、四之宮のことを話題にしてくれたら嬉しい」と話している。
『四之宮』はフルカラーのA4判、全50ページで構成されている。冊子には、四之宮で生まれた江戸相撲の関脇で、16年間無敵の雷電為右衛門に最後の土をつけたとされる「江戸ヶ崎関」をはじめ、2004年に出土した相模国府とみられる遺跡、徳川家康が四之宮の渡しから相模川を渡った逸話など、地域の歴史がまとめられている。
また、地域住民に郷土の昔話を知ってもらおうと、同会が2010年に作製した「四之宮歴史かるた」も紹介している。かるたは全44句、四之宮の歴史や生活習慣について読まれた読み札、同会メンバーが描いた絵札、その解説をまとめている。「塗り重ね/相州だるまの/発祥地」と、明治時代に四之宮に作り方が伝承した「相州だるま」に関する句もある。
吉川会長によると、冊子作製の背景には、元四之宮公民館長を務めた故金森克彦さんの存在があった。
金森さんは、同好会の前身である「歴史再発見活動委員会」(2005〜10年)で「四之宮の歴史再発見・広報」を5年間で約30部を発行。『四之宮』には金森さんが当時編集した広報の抜粋を盛り込んでいる。
同好会には60〜70代の男女会員7人が所属。月に1度、メンバー同士で情報交換や歴史探訪、四之宮公民館発行の「公民館だより」に記事を提供するなどの活動を行っている。
同会メンバーの須藤和昭さん(71)は、「子供たちが大人になった時に、『四之宮には深い歴史があったのだな』と、我々の活動を思い出してもらえれば嬉しい」と話していた。冊子『四之宮』は、市内図書館や四之宮公民館で閲覧できる。
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