出縄在住で早稲田大学4年の原貫太さん(23)が、国内紛争で祖国を追われた南スーダン難民の心を癒すべくサッカーチームを作ろうと奔走している。現在、資金調達のためインターネット上で寄付を募っている。
大学入学後、バングラデシュ、ルワンダなど深刻な人権問題を抱える途上国に入りその窮状をSNSで発信してきた原さん。京都に本部を置く認定NPO法人テラ・ルネッサンスの一員として今年3月までの2か月間、東アフリカのウガンダで人道支援に携わった。
原さんは2月末、隣接する南スーダンの内戦状態から逃れた人が暮らすパギリニア難民居住区にいた。かつて親族の殺害やレイプを目の当たりにした子供たちがサッカーを楽しむ様子をそこで見かけたという。
心に深い傷を負った難民らは劣悪な生活環境下におかれ、互いの衝突も少なくなかったが「サッカーが相互理解の手段になるのでは」と考え、180万人とも推計される南スーダン難民に対し「少しでも紛争の記憶を忘れてもらいたい」と決意。帰国後「アフリカで人気のあるサッカーが彼らの癒しになっている。何とかしたい」と自身が5月に立ち上げた国際協力団体「コンフロントワールド」の仲間にサッカーチーム設立を提案し、そこから資金集めが始まった。
調達する資金の目標額は50万円。5月末からインターネット上のクラウドファンディングを利用して善意を呼びかけ、6月13日までに58人から44万6千円が寄せられた。資金の用途はユニフォームやサッカーボールといった備品のほか、原さんらスタッフの渡航費など。中長期的な支援を見据えているといい「50万円をクリアしたら、第二目標として65万円を目指したい。その分、しっかりとした、現地の人たちに意義のある支援をしていきたい」と広く協力を呼びかけている。
寄付の受け付けは6月30日まで。その後、原さんらは8月上旬にウガンダ北部に渡って物資を提供。9月中に18歳〜35歳の難民で2チームを作り、試合ができる環境を整える。帰国後の11月には日本で現地支援の報告会も開く予定だ。
原さんは来春大学を卒業するが、就職活動はしていない。卒業後については「コンフロントワールドをNPO法人化し、途上国だけでなく先進国での啓発にも取り組みたい。いつか不条理のない公正な世界を実現できれば」と意気込んでいる。
募金はクラウドファンディングサイトReady for(https://readyfor.jp/projects/confrontworld)か『南スーダン難民 サッカーチーム』で検索。
問い合わせは原さん【携帯電話】080・9348・4592/【メール】kanta.hara.bicp@gmail.comへ。
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