平塚版 掲載号:2019年2月21日号 エリアトップへ

浄信寺のつるし雛展で作品を展示する「あじさい会」会長の 冨塚 フミ子さん 長持在住 74歳

掲載号:2019年2月21日号

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縁つなぐ 孫思う一針

 ○…浄信寺(長持)で開催する「つるし雛展」も今年で13回目。あじさい会には60〜90代の女性18人が所属しており、これまで作ってきたつるし雛が会場を埋め尽くすように集まる展示は圧巻だ。口コミで来場者も増え、3日間で1500人が訪れたことも。「孫のために作ろうと集まったのが始まり。こんなに大きくなるなんて」と、すっかり地域の風物詩となった展示に目を丸くする。

 ○…「今頃、山形には雪が降っているはず」と故郷を懐かしむ。繭の糸取りの仕事に就き、当時の同僚家族から絹糸を何重にも巻き付けて模様を描く郷土玩具・御殿毬の作り方を教わった。夫の仕事の都合で平塚に転居したあとも、子育ての合間に毬を作っては近所に配り、「もっと作って」と評判に。手先の器用さが知れ渡ると、結婚式場の衣装部に来ないかと声がかかった。「知り合いもいなかったので、毬がいいきっかけになった」とつながりに感謝する。

 ○…会員のつるし雛は、寺で展示したあと、各々の家族のもとで桃の節句を祝う。「せっかくのお雛様。孫はすっかり大きいけれど、縁起物だから、何度見てもらってもいいでしょう」。歩くのもおぼつかなかった孫たちは、今では高校生と中学生になる。

 ○…東日本大震災が起きた翌年の展示では、救援金を募ったほか、ボランティアのため女川に向かう同寺の住職につるし雛を託した。復興の祈りを込めた鶴のつるし雛を贈ると、お返しにと女川地域の人からは水の生き物をモチーフにしたキュートなつるし雛が返ってきた。同会会員らの作品と共に展示し、ひと際目を引いていたという。「遊び心が効いていて、とてもうれしいお返しだった。色鮮やかでかわいいつるし雛に心癒されてほしい」と開催日を心待ちにする。

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