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平成特集特別企画 「“非効率の追求”鍵になる」 特別養護老人ホーム「ローズヒル東八幡」水島圭一施設長
私たちが生きてきた平成の30年間は「超高齢社会」「少子高齢化」などと言われ続けてきた時代だったといえよう。本紙では、特別養護老人ホーム「ローズヒル東八幡」の施設長を務める水島圭一さん(48)を取材、介護業界で過ごした四半世紀を振り返ってもらいつつ、新時代に求められる介護のあり方などについて聞いた。
※3月7日取材
「医療との連携は不可欠」
水島さんは土屋出身。平塚江南高校、学習院大学を卒業後、システムエンジニアとして都内に勤務した。社会福祉法人つちや社会福祉会の理事長を務めていた父から声がかかり、施設に入職したのが平成7年、25歳の時。生活相談員として勤務をスタートさせた。
昭和49年に発足した同法人は、土屋地区で各種の高齢者支援を展開、一昨年オープンしたローズヒル東八幡は法人初となる「平塚の街中での高齢者支援」だった。入職から24年が経ち、法人は今年で45周年。施設長となったいま、頭をめぐるのは高齢社会の世の中的な捉え方だという。
「高齢化社会があたかも問題のように語られることが多いと感じます。しかし、戦後日本において『豊かに安心して暮らせる社会』は国民の目標だったのではないでしょうか」。経済発展に合わせ医療と介護の水準は向上、「平成12年に始まった介護保険制度は理想とされる社会の実現にむけ追い風になりました」
平均寿命が40代とされる国や地域も世界には存在する。わが国においても50代、60代という時代はあった。「だとすれば、高齢社会は歓迎すべき。ただ、その社会にはいくつかの解消すべき課題があるということです」
介護の現場を歩んできた水島さんが挙げる課題は主に2つ。介護業界で働く人材の確保・育成と、介護・医療の連携だ。前者はどの業界も抱えている慢性的な課題といえる。「人材確保の核となる賃金については行政の力も必要でしょう。私の仕事として肝心なのは、働く人たちが生き生きと汗を流せる環境づくりです。やりがいのある仕事であることは間違いなく、運営サイドの努力こそ新時代を迎えるいま、不可欠と言えるでしょう」
介護・医療の連携について「看取り体制」の必要性を強調する。ローズヒルでは、医療機関との密接な連携が整備され、利用者が急変した際、119番はせず施設内で必要な処置が医師によってなされる。「この体制がない場合は病院に運ばれ、亡くなった後は施設に警察が入り事件性の有無を確認するための検証が行われます。これでは利用者さんの尊厳は守れませんし、ご家族も施設も穏やかにお見送りすることが難しくなります」
これからの時代に求められる介護のあり方を尋ねると「非効率の追求」と答えた。「より穏やかに過ごせるため、お一人お一人のご意向を知り、それに沿った介護サービスを提供する。一斉ではなく、個別ケアなので効率は悪くなりますが効率度外視でやる。”介護離職”をなくすために家族の方にできることはないかを考え、実践する」
訪問看護や配食サービスをはじめとするホームヘルプ事業にも意欲を見せた水島さんは、国が目指す地域包括ケアシステムの一翼を担っていく覚悟を強く持っている。
■特別養護老人ホームローズヒル東八幡
【電話】0463・75・8710/平塚市東八幡4の19の14
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