平塚市社会教育部の元職員で4月の市議選で初当選した渡部亮市議(40)が昨年12月22日、選挙に向けて市を退職した翌日に、同部の管理する個人情報248件を含む電子ファイルを持ち出していたことが判明した。市が8日に発表した。
市によると、22日は本人から荷物を整理したいとの申し出を受け、執務室への入室を認めた。また、在職中の昨年11月29日にも3万1429件の個人情報が持ち出された形跡があるとしているが、本人はPCから移動させるUSBに全ファイルが保存できなかったとし、29日のデータ持ち出しは否定しているという。
渡部氏の選挙はがきが届いたことに不審を覚えた市民から4月17日、個人情報の漏洩について市に問い合わせがあり、市が電子データの記録を調査して発覚した。
渡部氏は8日の記者会見で「個人情報保護法は対応しないような認識を持っていて安易に考えていた」と謝罪。スタッフに渡したとする個人情報の選挙利用などに関する19日の本紙取材には、事実関係を整理している状況であるとしている。
一方、市は19日の取材で「(個人情報保護条例違反の疑いで)告発の準備を進めている」と言及。市議会では22日に議会運営委員会が開かれ、29日開会の9月定例会までに渡部氏に対する何らかの対応が示される見通しだ。
市は個人情報流出の再発防止のため、パソコンのセキュリティ機能の強化に取り組み、職員研修の実施やチェック体制を強化、退職後の入室禁止を徹底するとしている。落合克宏市長は「全職員のコンプライアンス意識の向上、服務規程の確保、個人情報にかかわる職責の重要性の再認識を促す」とコメントしている。
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