譲渡型保護猫カフェ「にじのはし」を運営する 井上 充さん ペットセレモニーウェイビー代表 39歳
小さな命の懸け橋になる
○…保護猫団体での活動経験から、自宅で世話しながら里親探しをする負担の大きさに限界を感じたのがきっかけ。保護団体から引き受けた猫と飼い主をマッチングする保護猫カフェ「にじのはし」(明石町)を昨年11月に開店、年間目標だった100頭の譲渡を早くも達成した。猫との触れ合いを楽しむカフェの来店数も月1千人を超える勢い。利用料収入も安定し、事業として軌道に乗った。「採算性は不安でしたが、なんとかするの覚悟だけでした」と話す。
○…2011年に脱サラし、ペット専門のセレモニー会社を起業。家族の一員だった愛犬が無造作に火葬される様にショックを受け、「人間と同じようなお別れを提供したい」と考えた。社名は亡き愛犬と同じ「ウェイビー」。亡骸を布団の上に安置するといった丁寧さが感動を呼び、現在は首都圏で4事業所を展開する。起業前に勤務していたサン・ライフ(本社/馬入本町)のグループ会社となってから、市内田村にペット専用斎場も開設している。
○…小学校の下校途中、段ボール箱に猫を見つけ、着ていたダウンジャケットの羽毛をむしり出し、箱に敷き詰めたことがある。「帰宅したら『いじめに遭ったの』と母に驚かれた」と苦笑い。譲渡型の保護猫カフェは「地域の課題を地域の中で解決できる仕組み」と考え、市外での出店も検討中だ。高齢や失明、人に懐かないなど、保護団体では里親を見つけにくい猫を受け入れることがほとんど。「カフェで触れ合う中で情が芽生える。人とのつながり、温かさに触れられる仕事」とにっこり。介護施設への入居などで飼えなくなった犬を引き取るような保護犬カフェも実現したい。「ペットは自分の子供と一緒で愛おしい」。そんな思いに手を差し伸べる。
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