市教育委員会は25日、文部科学省が今年4月に全国の小学6年生と中学3年生を対象に実施した「全国学力・学習状況調査」の結果を公表した。平塚市での平均正答率は国語、算数・数学で7年連続、全国と県の平均を下回った。一方、初実施の中学英語は全国と同程度だった。
同調査は児童生徒の学力や学習状況を把握・分析、教育施策の成果と課題を検証し教育指導の充実や学習状況の改善を目的に2007年から実施されている。昨年度までは「知識」と「活用」を別々に問う出題形式だったが今回から一体化した。
記述・説明に課題
市がまとめた分析結果をみると、国語では、文章中の漢字が正しく使えていないことや短答式、記述式の問題で正答率が全国を下回り課題とされた。算数・数学では理解はあるが、面積の求め方の説明や、資料の傾向を捉え、判断の理由を説明することなどに課題があるとされた。中学英語では聞く、読む、書くを総合的に用いた表現の能力に課題があった。総じて、応用力・活用力といった点に課題があった。
市内の学校現場では応用・活用力を伸ばすための指導は「まだ過渡期であり完璧ではない」と市教育指導課は話す。数年前から重要視されている「総合的な学力」については「教員は文科省が求める力を理解し、学校組織で指導法を考えていかなければいけない」と話した。
自己肯定感「も」大事
同調査では生活習慣、学習環境の調査も行われ、「学校での出来事を家の人に話す」「学校に行くのは楽しい」「読書は好き」(一部抜粋)というような児童生徒の正答率が高かった。
また、「自分には、よいところがあると思う」という問いに小学生は77・5%(全国81・2%)、中学生は70・9%(同74・1%)が「当てはまる」と回答。同課では「『学校が楽しい』という環境の良さと自己肯定感の向上も、求められる力の理解・指導と両輪で大事」と話した。
|
<PR>
平塚版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>