平塚市仏教会の会長を務める 井澤 孝一さん 入野在住 68歳
仏教のおもしろさ知って
○…平塚市仏教会の会長に6月就任した。毎年11月に開催する「湘南説法会」では、宗派の違いを感じてもらおうと曹洞宗や日蓮宗、天台宗など各宗派の読経を企画。仏教そのものに興味を持ってもらう工夫を取り入れる。「同じ仏教でも、宗派によって違うところ、同じところがある。そこに気付くとおもしろいんです」とにっこり。今年は新型コロナの影響で説法会は中止となってしまったが、今後も連携していきたいと意気込む。
○…2代目住職の父を持ち、金田小、金旭中と地元で育った。農家の多い土地柄を生かし、境内で野菜の直売をしたり、流しそうめんや子ども座禅会など地域の人が参加できるイベントを企画するなど、気楽に足を運べる寺を目指す。「地域との間に壁を作ることなく、意見を言い合える関係が大切だと思う。檀家さんの中には同級生も多いので、力を貸してくれるんです」と二人三脚で寺を守っていく。
○…高校生のときに浮かんだのが「日本にはいろんな宗派があるけれど、お釈迦様が始めた仏教とは何だろう」という疑問だ。駒澤大学に進学し、最も古いとされるブッダの教えを、原文である古代パーリ語から読み解いた。大学院生の時に訪れたインドなどの仏教国では気候や植物、気質から、お経の世界を肌で感じた。「仏教はその国や社会に応じた変化をしてきたのだと実感できた」と目を輝かせる。
○…26歳で副住職となり、その傍ら都立学校の社会科講師を10年ほど勤めた。「人と向き合う仕事、という意味では共通点がある。わかりやすく話すためにはどうしたらいいかなど、だいぶ鍛えられた。檀家さんに先生みたいだ、とよく言われたものです」。仏教を伝える身近な先生として、その魅力を伝えていく。
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