地元有志による地域福祉活動の拠点「町内福祉村」で、コロナ禍の休校措置により学習の遅れが懸念される小学生に対して、独自の学習支援を提供している団体がある。岡崎地区の「ピノキオ」だ。
「心の優しい、勇気ある子どもを育てたい」との思いから名付けられたピノキオ。岡崎地区の町内福祉村「おかざき鈴の里」(川崎洋子会長)を教室として活用し、毎週土曜日、地域の小学生およそ50人が通う。元学校長や民間企業のOBなど70代中心の地元有志が「先生」となり、子どもたちに国語と算数を教えている。一人ひとりの進ちょくに合わせた個別指導で、学校で習った単元の復習を主に行う。授業料は月額300円。
鈴の里が開所した2004年ごろ「高齢者福祉だけでなく次世代を担う子どもの支援も」と有志が発案、07年にピノキオは発足した。当時を知る小林信行さん(79)によると、多くの子どもが通う岡崎小の担任教諭と定期的に情報交換したり、学校長の理解を得るなどしながら運営してきた。
コロナ禍で勉強の遅れが懸念される今、ピノキオが果たす役割は大きい。小学1年から通っている胸組羽琉(むねぐみはる)くん(11)は「学校の授業で理解しきれなかった部分の復習と演習ができるのでうれしい。先生も優しく楽しい」と満足そうに話す。
「我々にとっては地域への恩返し。子どもから元気をもらえて、やりがいでもある」と小林さん。ピノキオは学習支援だけでなく、世代を超えた交流の拠点としての一面も持ち合わせていた。
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