平塚市教育委員会は、利用者の減少やライフスタイルの変化を理由に、地域の小学校や公民館を巡回していた移動図書館「あおぞら号」の廃止を検討している。市内4館の図書館がどうあるべきかの方向性をまとめた「これからの平塚市図書館運営のあり方(素案)」に廃止の方向性を盛り込んだ。3月9日まで市民意見を募集している。
「あおぞら号」は1982年に導入された、図書館から距離のある地域の小学校や公民館を巡回する移動図書館。共働き世帯が増え、昼間に巡回するあおぞら号は利用しづらいなど、ライフスタイルの変化が廃止検討の理由に挙げられる。
2009年度のあおぞら号貸出者が10867人いたのに対し、19年度は7746人と10年間で約3千人減少。また、あおぞら号の利用状況には地域差があり、19年度の貸出者は岡崎地区で1648人、金目・真田地区で3342人と全体の利用者の半数以上が同地区に集中している。
市教育委員会はあおぞら号が担ってきた、移動手段がないなどといった理由で図書館に来館できない人のニーズに応えられるよう、地域の読書環境を先行して整備していく方針を示す。公民館図書室等の活用のほか、あおぞら号利用者の多い金目・真田、岡崎地区に関しては地域内の施設と連携し、デリバリー型の配本サービスを検討する。
同素案は21年度から30年度までの10年を対象とした計画。築50年以上が経過している中央図書館の老朽化や、利用者の減少等を課題として挙げたほか、新型コロナの影響も鑑みて、電子図書館等の非接触型・非来館型サービスが求められているとした。
市民意見を募集
素案への意見は、氏名、住所、連絡先を明記し市中央図書館管理担当に郵送(〒254ー0041平塚市浅間町12の41)・メール(library@city.hiratsuka.kanagawa.jp)で応募。市の回答は後日公表。
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