今年4月から平塚市博物館の館長に就任した 浜野 達也さん 市内在住 54歳
先人の言葉 語り遺す
○…昨年、同博物館の民俗学の学芸担当長として尽力し、今年度から館長として博物館を総括する業務を任される存在となった。「自分で決断しないといけない重さはある。でも、覚悟を決めてやるしかないですからね」と、謙虚な口ぶりながらも熱意をのぞかせる。
○…東京都小金井出身。専門の民族学研究に進むきっかけは、「昔ながらの暮らしへの憧れ」だ。母方の実家が長野県の諏訪にあり、道に佇む道祖神などを見たり、古くから伝えられる慣習を知ると、「田舎っていいな」という思いが募った。大学から民俗学を本格的に学び始める。特に印象に残っているのが、四国や山陰を訪れた「民俗調査」だ。地域の暮らしを知るために、数日にわたって住民に話を聞いて回った。「地域の生活様式や慣習は、人々の語りで受け継がれていくもの。自分の足で話を伺い、そこで出会った人たちの姿を見て、人生のお手本にしたい思いが生まれた」と、当時を振り返り微笑む。
○…1994年7月、平塚市博物館に就職するのと同時に、平塚へ移り住む。妻と小学5年生の娘の3人家族。休日の娘と過ごす時間は「心ほぐれる時間。平日は帰りが遅く、なかなかふれあえないので」と頬を緩ませる。「自然の中で心を解放させる」時間も大切にしており、丹沢へ山歩きに行ったり、近所で散歩を楽しむことも。
○…同博物館のテーマは「相模川流域の自然と文化」。歴史、考古学、天文など様々な分野の視点を生かしながら、まちの博物館として平塚にこだわった研究、展示を進めていく。「博物館が扱う全ての分野において、学芸員にもいい仕事をしてもらい、市民の役に立つ博物館にしていきたい」と決意を語った。
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