今年４月から平塚経進会会長に就任した 山本 秀也（ひでや）さん 御殿在住 65歳
仕事への思い 瓦より固く
○…平塚経進会は、平塚を中心に経営活動する事業者たちが会員となり、互いの経済活動を高めるとともに地域活動にも貢献する有志団体。２００３年に入会した。「仕事の新しいつながりが生まれていき、ありがたかった」と会への思いを語る。
○…先代の有限会社山本瓦店を継ぎ、株式会社ヤマモトの代表を務める。「また施工をお願いしたいと思ってもらえるような会社に」という思いを胸に、屋根工事を中心とした事業を担う。２０１９年の台風19号が発生した時には、被害を受けた市民から１週間で３００件ほどの依頼が来た。当時を振り返り「我々も大変だけど、今まで頼りにしてもらってきた分、歯を食いしばって地域のためにやっていきたいと思った」と真っ直ぐな眼差しで言葉を紡いだ。
○…会社のルーツである「瓦」を大切にし、職人たちへの技術の伝承に力を入れ続ける。先日は小田原の文化財・旧松本剛吉別邸の瓦屋根の葺き替えを手掛けた。建築の様式が時代とともに変化し、古来の建築を伝えることが難しくなる現在。その変化に応じて、同社も事業範囲を広げていった。「伝統を守ることに携われるのは、誇りを感じるね」
○…「仕事に命かけてるから」と、休日も現場に顔を出すことが多い。仕事や生まれ育った平塚への思いを話す様子は、何事にも熱を注いで向き合う姿を想起させる。経進会は現在、地域イベントの中止が重なり活動機会が減る中だが、月一回のペースで活動している。昨年は防衛省に赴き、同会顧問の河野太郎大臣に話を聞くこともあった。「地域にとっても会員にとっても、誇りに思える良い活動をしていきたい」と今後の思いを語った。
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