今年度の神奈川県環境保全功労者として表彰された 齋藤 美代子さん 西真土在住 74歳
できることから一歩ずつ
○…1997年から現在まで、環境情報相談員や市の環境条例策定委員を務め、学校や地域で出前授業や講演会を開く。公・民の枠を超えて幅広く活動したとし、神奈川県環境保全功労者として、今年11月に表彰を受けた。「ここ2年はコロナで活動が難しかった。今、少しずつ従来の活動ができるようになってきたところです」と話す。
○…子育てを始めた頃、食品に含まれる着色料について深く考えるようになる。当時、平塚市で募集していた環境作文でその思いを綴り入賞した経験があった。これをきっかけに環境問題に目を向け、50歳で市の環境条例の策定委員になる。環境に携わるほど「知らないことが多すぎる」と感じ、地域で環境啓発を実践する環境学習リーダー養成講座を受け、県の環境施設で本格的に活動を始めた。2002年には講座で出会った仲間と環境教室「地球っ子ひろば」を設立し、廃油を使ったろうそく製作、エコかるたの制作など、環境問題を身近に楽しみながら学ぶ場を設けている。「環境破壊の背景には、私たちの暮らしがあることを知ってほしい」
○…名古屋出身。結婚を機に平塚に移り住み、今年で金婚式を迎えた。「今はすっかり平塚の人です」と笑う。居間の暖炉横にあるグランドピアノは双子の娘たちの思い出の品。「幼少期に2人が習っていて、数年前は上の娘の結婚式で演奏するために下の娘が練習していたんです」と頬を緩ませた。
○…環境問題が多様化する今、一人ひとりの意識の重要性について強調する。「環境は想像力。消費する量が違っても、汚染の被害は全世界で同じだけ受ける。外国や後世代への影響を知り、私たちにできることを伝えたい」。穏やかながらも、確固たる信念を見せた。
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