平塚工科高校の機械部に所属し、今年3月に卒業した山田珠璃葵(じゅりあ)さん(18)が、2月に開催された第13回神奈川県高校生溶接コンクールで優勝した。
同大会は、30分以内で2枚の鉄板を溶接し、見栄えや正確性でその技術が審査される。初出場で優勝した山田さんは「まさかの1位を取れてびっくり。大会の後に先生から連絡があり、喜んでもらえてうれしかった」と話した。
師弟の絆が導いた優勝
機械部顧問の水野寧々教諭(25)は3年前に就任。それまで機械部は、熱空気で動くエンジンを研究していたが、活動を水野教諭の専門分野である「溶接」にシフト。溶接コンクール出場を目標に技術を学ぶようになった。「山田さんは私が就任してからの部員第一号なんです」と水野教諭。水野教諭の就任当初、学校にはコンクールで使用する溶接機がなかったが、山田さんが唯一の3年生で同性だったこともあり、「協力して部活を作りあげた場面も多かった」と水野教諭は話す。
山田さんは1年時の副担任であった水野教諭の勧誘を受け、機械部に入部。入部から溶接を学び始め、「溶接はまず慣れることが難しい」と振り返る。2枚の板をまっすぐ溶接できるようになるのに1年かかったという。また、コロナや就職活動で練習できない中でも、アドバイスや実践記録を毎回残し、間隔が空いても実力を発揮できるよう二人三脚でコンクールに向けて努力した。
4月から社会人の山田さん。「溶接は難しいけれど、綺麗にできたときは本当にうれしい。高校3年間を楽しく過ごせたのは部活のおかげです」
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