3月に浜岳郷土史会の会長に就任した 花村 聡一郎さん 桃浜町在住 76歳
浜岳の郷土史 次世代へ
○…浜岳地区の歴史や文化、自然等を調査研究する「浜岳郷土史会」の会長に今年3月、就任した。2014年2月の創刊以来、年に2〜3回のペースで発行する冊子「浜岳」には、地元民だからこそ知り得るまちの成り立ちや、かつてあった景色、家族で共有していた思い出などが記録されている。市内図書館のほか、浜岳地区の公民館などにも配架されており、「誰かが記録に残さなければいけない。ぜひ御覧になって」と、5月1日発行予定の第18号を手に取る。
○…花水小、浜岳中、江南高校出身。東京の大手印刷会社を70歳で退職すると、生まれも育ちも平塚のはずが、地元のことを何も知らないことに気付いた。印刷会社に勤めた経験からか、どんな体裁の冊子なのか気になり、たまたま手に取ったのが「浜岳」。「生まれ育った桃浜町の町名についての記事があり、深いところまで掘り下げていてすごいと思った。アイデンティティーを探すような気持ちでした」と、16年に入会した。
○…入会後初めて執筆したのは、平塚ゆかりの作家で、江南高校時代の同級生でもあるハードボイルド作家・白川道についてだった。「彼は駅北側の出身で、海側にあこがれを持っていた。同級生ならではの視点で書けたと思う」と顔をほころばせる。
○…平塚空襲から4カ月後に生まれた。「うちに焼夷弾が落ちたらしいんです。火災は免れたけど、天井には穴が開いていた」。祖父は焼夷弾を保管しており、当時のようすを何度も話してくれた。「祖父も残さなくてはと思ったのかもしれない。不思議と、冊子を読んでいると当時の記憶や景色が思い出される。次世代に語り継ぐきっかけにしたい」と思いをつないでいく。
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