平塚市が2021年度に児童虐待と認知した要保護の件数が、過去最多となる312件に上ったことが分かった。虐待や育児など子育てに関する相談件数も初めて2千件を超えた。
各自治体は、県が管轄する児童相談所とは別に児童虐待に関する相談を受け付けている。
市こども家庭課によると、21年度に虐待と認知した「要保護」の件数は20年度から12件増え、過去最多となる312件だった。また、虐待が閉止した児童や支援が必要な家庭の児童を指す「要支援」も359件で、20年度の329件を上回り最多となった。
要保護の内訳は「心理的」が146件で最も多く、「身体的」が94件、「ネグレクト」が72件。長引くコロナの影響もあり、「コロナで外出する場がなくいらいらして叩いてしまった」や「夫の在宅勤務で夫婦げんかが増えた」などの相談が寄せられているという。また、虐待や育児など子育てに関する全ての相談件数は2045件で、年々増加している。同課では「些細なことでも大丈夫なので相談してほしい」と呼びかけている。
市では4月から虐待や生活困窮者、ヤングケアラーなどで支援が必要な世帯に対し、無料で弁当を宅配する「見守り事業」を開始した。弁当の宅配を機に、家庭状況の把握や相談支援などを行うとしている。
平塚児相は1184件
神奈川県が6月2日に発表した平塚や小田原、厚木など県内6カ所の児童相談所で受け付けた21年度の児童虐待相談件数は、19年度の6704件を上回る6742件で過去最多となった。平塚児童相談所(平塚市、秦野市、伊勢原市、大磯町、二宮町)の件数は、21年度の1065件から119件増加し、1184件だった。
内容別では心理的虐待が4292件と最も多く、全体の半数を上回る63・7%だった。対象年齢別では乳児と幼児の合計が2811件で、全体の半数近くの41・7%を占める。経路別では警察からの通告が2776件で最も多いほか、子ども本人からの通告が154件と21年度より52件増加した。
虐待、子育てに関する相談や通告は、市こども家庭課【電話】0463・21・9843、24時間・365日対応の児童相談所全国共通ダイヤルは「189」へ。
|
<PR>
平塚版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>