「水島港まつり」(岡山県倉敷市)で自慢の七夕飾りを本場の平塚にも掲出したいと、倉敷市出身のデザイナー、櫻井駿さん(26)が現在、紅谷町駐車場に設けられた作業場で「水島飾り」を制作中だ。一般社団法人「七夕飾り☆空いっぱいプロジェクト」(小林誠代表理事)が支援している。
水島飾りは、和紙製で手作りにこだわった温かみある作風が特徴。高さ8mを超える大型作品も多く、夜空に行燈の明かりが映えるという。
櫻井さんは都内パッケージメーカーでデザイナーとして勤務する傍ら、地元愛で水島飾りを2012年から個人で制作している。13年と17年には水島港まつりで最優秀賞を受賞した経験を持つ。水島飾りは平塚の七夕飾りを参考に生まれたことを知り、「平塚で挑戦し、水島のことも知って欲しい」と思い立った。
制作が進められている幅3・6m×高さ5mの大型作品は「夏の彩り」がテーマ。花火や金魚などの夏のモチーフを和紙に描きおろした。「夢がひとつ叶ってうれしい。平塚の後に水島にも飾り、ふたつの七夕まつりをつなぐことができれば」と櫻井さん。
空いっぱいの七夕飾りを再興するために活動している同プロジェクトにとって、新しい制作の担い手が増えることは大歓迎だ。さらに今年は、イラストレーターとして都内で活躍する清水幹さん(24)のような市内出身者も名乗りでてくれた。
清水さんが自身の通う東洋美術学校の仲間にも声をかけ、5人の学生も参加。商店主が協賛する「企業飾り」のデザインを担当した。幅1m×高さ1mのキャンパスに各々が思う平塚の七夕を落とし込んだという11作品は、イラストによる織姫と彦星など「若い感性のデザインが今までになく新鮮」と商店主たちも喜ぶ出来栄えだという。「自分たちの作品を見てもらう機会ができ、本当にうれしい」と清水さん。今年から企業飾りに浜岳中学校の美術部も協力するなど、飾りづくりの輪が広がっている。
小林代表は「飾りあっての七夕まつり。一過性のものに留めずに、若い世代がどんどん参加できる環境作りをサポートしていきたい」と話した。
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