今年100周年を迎えた守山乳業株式会社の代表取締役社長 大塚 直人さん 龍城ケ丘出身 68歳
次の100年向け 基盤づくり
○…当時貧困に苦しんでいた酪農家の役に立とうと乳製品加工業を始めて1世紀。日本初のコーヒー牛乳の大ヒットを皮切りに、無糖ミルク缶の冨士エバミルクやソフトクリームミックスなどを開発。乳製品の味わいを生かしながら常温で長期保存可能な「ロングライフ乳製品」を開発するパイオニアとして業界をけん引してきた。今年は若手社員から意見を募り、経営理念「笑顔を創る」を策定。一致団結して次の100年に臨む。
○…平塚海岸に面した龍城ケ丘に生まれた。平塚江南高校から慶應義塾大学法学部に進学した後、祖父が創業した守山乳業に入社した。配属先の営業部では「何度も足を運ぶタイプの営業マンで、夜に残業中の取引先に会いに行ってはかわいがってもらったものだよ」と懐かしむ。
○…石油ショック後の原料高騰やバブル経済の崩壊といった外部環境の中、5代目社長に就任した。就任時に幹部社員を集め、厳しい業績をつまびらかにして訴えた。「社員が自由闊達に意見を言える職場環境をつくろう」。社員が中心のアワーカンパニーに生まれ変わった瞬間だった。社員同士で交わされたアイデアはユニークな商品を誕生させる。そのひとつの「MORIYAMA黒ごまプリンプラス」は、歯ぐきでつぶせるとして介護食品コンクールで農林水産省食料産業局長賞を受賞した。「社員の成長が会社の成長につながる。お客様から社員を褒めてもらった時がなによりうれしいね」と目を細める。
○…来年1月に南足柄市に新工場を竣工予定。固形物を含んだ飲料の充てんができるような設備を備え、これまでの1・5倍の生産量を見込む。「今は基盤づくりの大事な時。これからも美味しさのおすそ分けをしていきたい」と意気込んでいる。
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