▽夏のアウトドアシーズンを迎え、公共で管理されているバーベキュー場を持たない平塚市内では、自然に囲まれた金目川の河川敷が恰好のスポットとして親しまれている。しかし、マナーを守らない一部利用者に近隣住民が頭を悩ませている。ゴミの問題だ。
▽平塚市によると、バーベキューで発生したと思われるゴミが観音橋上流と土屋橋付近の家庭用ゴミ置き場に、分別もされず不当に捨てられているケースが散見されているという。市は通常、不燃物やペットボトルなどに分別されていないゴミは回収せず、ステッカーを貼って指導する対応をとっているが、他所から訪れる当事者が見る術はない。
▽金目川の近隣に住む女性(53)はバーベキューゴミを発見した際、袋をあけて分別し、正しい回収日まで保管している。夏場は食べ残しなどのゴミが腐敗し、外に放置しておくと悪臭を放つからだ。女性によるとこれまで捨てられていたのは、使用済み紙おむつ、未使用サラダ油、生肉、コンロ、トング、金網など。行政の対応も期待できず、ゴミ捨て場に自作の「バーベキューゴミ捨てないで」というプラカードを設置したが効果はイマイチだ。女性は「困っていることをどこに伝えればいいのかもわからない。バーベキューを楽しめる川を守るためにも、最低限のマナーは守ってほしい」とため息をつく。
▽平塚警察署生活安全課によると、こうしたケースは廃棄物処理法違反に該当する。しかし当事者の特定が難しく、客観的証拠が見つけにくいことから、立件は困難だ。
▽先日のサッカーワールドカップでは、観戦後にゴミを拾う日本人サポーターが「一流の振る舞いだ」と世界中から賞賛された。あまりにも対照的な振る舞いをする一部利用者が捨てるべきは、「誰かが片すだろう」という甘えであろう。
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